いつもの曲
後半戦だ!
我々零細作者にしてはよくやった方だろう!
チャンス到来だ!
毎回ランキングに乗ってるヤツ(?)の鼻をあかしてやる!
という謎の意気込みをもって続きをどうぞ。
「( ,,`・ω・´)ンンン? ちょっとアンタ、今何か言いよった?」
「ピシャ!? メガちゃん何も言ってないでしゅよ? アンタしゃんのユルユルの下半身から出た音なんじゃないでしゅか?」
「チッ、うるせーなwwww そこまでユルかないわ! ・・・・ンー、気のせいよね! ま、いっか! ヨシ!」
「ピシャシャ! 何見てヨシ! って言ったんでしゅか! おっ! いよいよおっ始まりよるでしゅよ!」
ホロ・モニタ上で睨み合っていた両陣営が、とうとう進軍を開始した!
鬨の声を轟かせ、土煙を舞い上げながら、戦士達と魔獣の群れが猛風に迫る!
「キャハハ! いいわよぉ! そのまま礫き頃しちゃいなさい!」
「ピシャシャ! 素晴らしい! 最高のショーだと思わんでしゅかね!」
ビールとおつまみに手を付ける事もすっかり忘れて猛風を押しつぶさんと殺到する軍勢に歓声を送るアホ共。
だが、ホロ・モニタ上の猛風は、恐れで震える訳でも、絶望に泣き喚くでもなく、さりとて自棄になってどちらかの波に割って入るような事もせず、ただひたすら、静かに佇んでいた。
その不気味な光景は、アホ二匹が「アレ? なんかおかしくね( ^ω^)?」と理解するのに十分過ぎるものであった。
そして、いよいよ両陣営が猛風を視界にとらえる距離にまで迫った時。
今まで静かに佇んでいた猛風が、ゆるゆると穏やかに動き始めたのである。
「ピシャ!? 何でしゅか!? 急にキモい動きしなすったでしゅよ!?」ドンビキ
「うわぁ、イカれるにしろもうちょっとマシな狂い方があるでしょうに! 誰よこんな場所にアイツ放り込んだやっこは!wwww」
「ピシャシャ・・・・! アンタしゃんでしょ! 潔い程の白々しさでしゅね!」
「フヒヒwwwwサーセンwwww でも、これどーっかで見たような記憶が・・・・あっ! わかったアレだ! ホットヨガ!」
破壊力ばつ牛ンの白々しさを披露する|女神《ビッチ》がぽんと手を打つ。
三千世界のテレビジョンは神の間でも大人気で、刺激の少ない彼らにとっては貴重な娯楽である。
この|女神《ビッチ》もまた、美容と健康に関する番組をよく視聴していたので、猛風の動きが何なのか理解出来たのである。
そう、猛風は今まさにヨガのポーズを流れる様な動きで次々と繰り出している。
だが、美容番組の中でインストラクターのお姉ちゃんがやるならいざ知らず、戦場のど真ん中で、スーツ姿の兄ちゃんが無表情でウネウネ動く様は極めて異様である。
それには興奮状態にあって、これまで猛風を視認していなかった前線に立つ兵達ですら、
「うわぁ・・・・コイツマジやべぇ!」
と、ドン引き状態。殺気立っていた戦場が一変、水を打った様な静けさとなった。
一方、そんな者達など最初から居らぬが如く、猛風のヨガスクールは続く。
ヴィーラバッドラーサナ(戦士のポーズ)
ウッカーターサナ(椅子のポーズ)
ウッティタアシュワサンチャラーサナ(ハイランジのポーズ)
ガルダーサナ(鷲のポーズ)
ウッティタハスタパーダーングシュターサナ(手で親指をつかんで伸ばすポーズ)
ときて、最後にビシッとヴルクシャーサナ(木のポーズ)を取った瞬間!
猛風の身体から、凄まじい閃光の猛風がここは譲れませんとばかりにカガッ!と発せられた!
「ピ? ピッシャア!?」
「!? うぉっ、眩しッ!」
その場に居た者達はもとより、ホロ・モニタを凝視していたアホ二匹の網膜にも、途轍もない光が頭に来ましたと言わんばかりに突き刺さる!(大破!!)
「「うぎゃあぁぁ~~~~!!!! 目が、目がぁ~~~~!!!!」
滅びの呪禁を浴びた情報将校の様に目を抑えて転げまわるアホ共。
そのさなかで、|女神《ビッチ》はガラスが割れるような「パキン」という音を聞いた様な気がしたが、視覚に受けたダメージでそれどころでは無かった。
「ピシャア~~~~!! 何も見えんでしゅ! めっちゃ痛いでしゅ!」ゴロゴロ
「かぐあ~~~~!! ひいい! |回復《レスト》! |大回復《レストラ》! |超回復《レストラハン》!」ゴロゴロ
思いつく限りの回復術を唱え、苦痛から逃れようと藻掻く|女神《ビッチ》。
自らが行使出来る最大の術をもっても尚、回復に相当の時間がかかった。
「あがが・・・・一体何なのよアイツ! 神であるこのわたくしに、閃光だけでここまでの手傷を負わせるとは・・・・」
「ピ、ピッヘェエ・・・・まだヒリヒリするでしゅよ。涙でるぅ~ ><」
そうしてようやっと視覚が回復し、ゆっくりと開けた二匹の目に飛び込んできたのは、何時もの見慣れた白い部屋ではなかった。
今までとは真逆の、真っ黒で何もない空間が広がっていたのである。
・・・・いや、よく見ると、遠くには夜空の星々の様に、美しく煌めく銀河が無数に広がっている。
この二匹の周辺のみ、えぐり取られたかのようにぽっかりと空白になっている。
ただ、白い空間の隣にあった二匹の汚部屋のみがかろうじて残っていた。
突然の急展開に、二匹は(^O^)ポカンとなったんだな!
「あ、あれぇ? ナンデ!? ここは神託の間(白い部屋の事よ!)だったよね? わたくし達は別に転移せんでいいわ!」(# ゚Д゚)ウガー!
「ピシャシャ・・・・! まぁとっ散らかってたから綺麗になっていいじゃないでしゅかwwww でも確かに、ここ何処なんでしゅかねぇ?」( ^ω^)?
『フッ、ここは「|真なる大宇宙《ユニバース・オリジン》」・・・・数多の宇宙が生死を繰り返す、万物の原初にして母なる海である。・・・・うぬらはそんな事も忘れてしまったのかね?』
「ピシャ!?」
「だ、誰よ!?」
突然背後から|指摘《マジレス》を受け、飛び上がってビビり散らかす二匹。
振り返ればヤツが居た。織田ゆ・・・・猛風である。
「バ、バカな!? お前は積し・・・・|コラウン聖界《下界》に堕とした筈! どうしてここに猛風が!?」
『私は辿り着いた場所から一歩も動いておらぬ。強いて言うならば、少しばかりいきり勃つ強者共にアーサナを披露していただけだな・・・・』
「ピッシャア!? アーサナってなんでしゅか!」
『ヨガのポーズの事だ。座って瞑想している姿の意味もある』
「あざっす!」
へぇー、そうなんだ! と感心するも、今はそれどころではない。
|女神《ビッチ》はショート寸前の脳内RAMから何とかワードを引きずり出し、矢継ぎ早に猛風へ質問をぶつける。
「ちょ、コレアンタの仕業なの!? っていうかあの眩しいの何よ!? 何で此処こんなんなってんのよ! わたくしの|コラウン聖界《世界》何処やったのよ! マジアンタ一体何なのよ!?」(# ゚Д゚)ウガー!
「ピシャシャwwww テンパり杉内乙wwwww」
『私か? 私は・・・・』スッ・・・・
猛風は質問に答える代わりに、懐からデカいベルトのバックルを取り出した。
そして「ギャイン!」と装着し、カードホルダーから絵札を抜き取ると
「・・・・|環神《へんしん》」
とツイートしながらバックルのスロットに絵札を挿入した!
「God of destruction…. Si,Si,Si,Siva!」シャキーン!
ベルトから軽快なアナウンスが流れると同時に、猛風は威風堂々たる一柱の神へと昇華した。
その姿は、細身で引き締まっていて、腕が四本、額には第三の目があった。
手には三又の矛・トリシューラを持ち、薄衣のみを身にまとっていた。
(某ゲームではピナーカと呼称されているが、それは弓の事である)
虚空にて蓮華座を取って佇んでいるだけなのに、途轍もない威圧感を感じる。
三千世界にその名を轟かせる、偉大なる破壊神が今ここに降臨した!
「ピィイ・・・・! ピシャシャシャシャ・・・・! ま、まさか! まさかあのお方は!」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
「何!? アンタ何か知っているのメガ電!?」Σ(・□・;)
「誰が雷スキエルでしゅか! 知らぬアンタしゃんの方がヤベーでしゅよ! あのお方こそは、三千世界でもトップクラスの信仰とパワーを持つ神、シヴァ神でしゅ!」
『ほう、そこのお前(メガスキエル 右左 二遊外 3ADAEDE 抜群のバットコントロールと俊足を生かした高い生還率を誇るも、守備力にはやや不安が残る)。中々詳しいな。自己紹介する手間が省けたぞ。【よくやった!】 如何にも私こそが、破壊と再生を司る神、シヴァである』
「ピヘヘ・・・・あざっす!」(´Д`)
「ちょ!? アンタ、一体どっちの味方なのさ!?」
「強い方でしゅ!」(´Д`)
「うは! コイツ・・・・! 悪びれもせん上に開き直りなすった!? いっそ清々しいわ!」
「ピヘヘ・・・・あざっす!」(´Д`)
「誉めとらんわ!」(# ゚Д゚)ウガー!
より強い者に媚を売るのがこの|天使《メスガキ》のモットーである。
そんなお調子者に腹を立てつつも、今はそれどころでは無いと、喫緊の大問題である眼前の破壊神へ、尚も身の程知らずに喰ってかかる|女神《ビッチ》。
「ちょ、ちょっと待ってよ! 三千世界って言ったら、こんなカスみたいな場所よりもずーっと上の、ウルティメイトランクの次元じゃん! 何でそんなトコの神が降りてこれるのよぉ!」(´;ω;`)ウゥゥ
『フッ、これは異な事を。私を呼んだのは他でもない、うぬ自身ではないか』
「ファッ!? た、猛風の事? な、何で神が人の世界でウロウロしてんのよぅ!」
『猛風は私のアヴァタールよ。八百万の神々に乞われてな、下天しておったのだよ。うぬらの様な愚か者共の跳梁が目に余るという事でな・・・・いわば私自身が釣り餌で、それにパックリ喰いついたのがうぬであった、と言う訳だな』
我らが三千世界の神々は人々を見捨ててはいなかった。
これ以上有望な人材がかどわかされる事が無いよう、武闘派の神々が自ら下天して囮捜査を仕掛けていたのだ。
そしてそれは、ご覧の通り見事に功を奏していた。
(わざわざこんな回りくどい事をするのは、直接降りて他次元武神無双してしまうと、関係の無い善良な世界まで巻き添えになってしまう為である)
実を言うと、猛風以外の反応も全てこれら武神が化身したものである。
それも、武御雷命や摩利支天、クーフーリンや戦乙女ヴァルキュリアと言った、有体にいってマジヤベー連中ばかりが、それぞれスーツや作業服に身を包んで懸命に生きる人々に変装し、アホが引っかかるのを待ち構えていたのだ。
今頃は、彼らを呼び寄せた連中の世界に心機一転する処刑用BGM(勿論rythmn version)が流れている頃であろう。
|女神《ビッチ》は、そのデスゲーム・ガチャの中でも一際ヤバい、SSRランクの大当たりを引き当てた事になる。恐るべき(?)引きの強さである。
「あがが・・・・そんなぁ・・・・っていうか、アヴァタールってなに?」
「神さんが人間の世界に下天する時に使う仮のボディの事でしゅよ! 人と世界にめちゃ愛されてる神さんだけが出来るテクでしゅ!」
『そこのお前、ナイスだ』
「あざっす!」(*´Д`)
「へぇー、そうなんだ・・・・って、それでもオカシイわよ! 何でそんな超ヤバいボディがブラック企業に勤めて今にも死にそうなコオロギみたくズタボロボンボンになってんのさ!」
『フッ、知れた事よ。それは|苦行《カトゥー》を積む為だ!』
「カ、カトゥー! ・・・・ってなに?」
「|苦行僧《サドゥー》っていう檄マゾいお坊さんがする修行の事でしゅね!」
『そこのお前、本当に詳しいな。偉いぞ、|アムリタ《飴ちゃん》をやろう』
「ピヘヘ・・・・あざっす!」(´Д`)コロコロ +mp50チュイン♪
『私には来るべき終末の時に備え、力を蓄える必要があるのでな。より効果の高い方法を選択するのは当然であろう? むしろ|苦行《カトゥー》こそが本懐で、うぬらの懲罰などはもののついでだ!』
「つ、ついで!? わたくし達そんな扱い雑いの!? むうぅ! やっぱり納得いかないわ! どうせ下天するならもっと身分の高い人間になればいいじゃない! そんでチート過ぎる力で無双しまくって、「あれ、俺なんかやっちゃいました?」とかいって過ごせばいいじゃないのさ!」
『(何故自身の扱いよりアヴァタールの身分が気になるのだ?w) それをしているのは私と同格の神、ヴィシュヌだな。以前に一度、『|苦行《カトゥー》はせぬのか?』と尋ねた所、あやつ、真顔で「いや、無理っすw」とか抜かしおったわ! 下天した時こそ修行の成果が高まるというのにのう』ヤレヤレ
「エイシェントヒーローテイルズのラーマ・ヤーナに出てくるチート持ち主人公、ラーマ王子の事でしゅね!」
「ほう! そこのお前、うぬの知啓には正直感服したぞ。褒美に|ソーマ《ジュース》もやろう』
「ピェッヘッヘ・・・・あざーっす! 旨い! もう一杯!」(´Д`)ゴクゴクプハー
「ほぇえ~、そんなナ・ロウテイルズがあったんだ。わたくし、そのヴィシュヌってお方とはちょっと気が合いそうかも? っていうかアンタそれ何よ!? 滅茶美味しそうじゃないのさ! わたくしにもソーマ寄こしなさいよ!」(# ゚Д゚)ウガー!
「ピシャシャ・・・・だが断る! ああ~^^たまんねぇぜ。体力魔力が完全回復するんじゃあ~」(´Д`)ツヤツヤ +hpmp999チュイイン♪
ひたすら媚を売って施しをねだる|天使《メスガキ》と、困難にぶつかり稽古する様な「趣味:修行スタイル」を理解できない|女神《ビッチ》。
この刹那主義者共に克己心の何たるかを問うても時間の無駄である。
ワチャワチャとソーマを取り合う呑気なアホ二匹に呆れつつ、猛風改めシヴァが|女神《ビッチ》の質問に答える。(優しい)
『さて、質問の答えだが、確かに全て私の手によるものである。あの閃光は今まで抑えていた私の神気が解放された事によるもの。その際、うぬの|コラウン聖界《世界》は、ここ神託の間ごと我が神気に堪えきれず崩壊したのだ。パァンwとな』
みんな優秀な子たちですからと放たれた閃光を受けた際に聞こえた音の正体は、まさに世界が崩壊する時のものであったのだ。
「な、何ぃ!? ば、ばかな!? 発散する神気のみを持って世界を破壊してしまったとでも言うの!?」
『フッ、exactry (その通りだ)。所詮お前達ブロン・・・・、ンンッ! 最底辺神族の実力等その程度のものだ!』
「だ、だまれ! しかし・・・・クッ、何て恐ろしく強大な神気なの!? うう、高位上層神族とわたくし達とでは、やはり根本レベルが・・・・素の実力が違いすぎるというの!?」(´;Д;`)
『今更実力の違いに気づいても遅いわ! では此処らで一気に葬ってやるぞ!』
「こんな所で絶対にやられる訳には行かないのよ!」
何故か命を燃やして闘う少年たちみたいなノリで会話する|女神《ビッチ》と破壊神。
それを横で聞いて、どのタイミングで
「メガちゃん達がやるしかないんだものねwwww」
という合いの手を入れようか考えていた|天使《メスガキ》は、ふと疑問に思った。
「アレ? |世界《黒ずみ》吹っ飛んだんでしゅか? ほな何でアンタしゃんは爆ぜずに生き汁をダダ漏れにしよるんでしゅか?」
「んぁあっ!? ハテ、確かにそうね、何でわたくしまだ生きてんのかしら?」
真っ黒でガバガバな世界とこの|女神《ビッチ》は一蓮托生。
本来ならば、世界と共に爆発四散し、あちこちにみっともない汁を巻き散らかしている筈であるのに、何故おめおめと生き永らえているのであろうか?
『(汁ではなく恥だろうがw あと、ダダ漏れなのは否定せぬのか?) それは私の力が破壊ではなく、穢れを浄化し、再生を促すものであるからだ』
「ピシャ? というと?」(。´・ω・)?
『|コラウン聖界《黒ずみ》は別に消滅した訳ではない。有様を保てなくなって原初の姿である宇宙卵に戻ったのだ・・・・我が神気によって浄化されてな。あの様に邪念で穢れて黒ずんだ上、アホみたいにガバッておれば、跡形もなくなるのは当然であろう』
「なるほど! 通りでお風呂上りみたくサッパリな訳だわ!」(*´Д`)ナットクツヤツヤ
『(穢れやユルさも否定せんのかwwww) うぬらは覗き見していただけであったから、せいぜいグラサンのハゲになる程度で済んだようだな・・・・悪運の強いやっこ達だ』ヤレヤレ
さらっとディスられた事などお構いなく、呑気に膝を打つ|女神《ビッチ》。己が無事ならそれでいいのだ。
破壊神は苦笑しつつも、この二匹と話をしていると際限なく笑いを提供しつづけてキリがなさそうだなと感じたので、名残惜しいがこの問答とアホ二匹の命運を絶つ事にした。
『では、質問タイムも終えた所で・・・・。女神(笑)ワクロビアとその従者である天使(偽)メガスキエルよ。己が欲望の為だけに他次元の人々をかどわかし、その魂を奪おうとした罪は度し難い。よって私自らうぬらを消滅させてやろう。有難く思うがよい』ギラン
突然の処刑宣告に、「何かこの|神《ひと》、見た目はイカついけど案外チョロそうだし何か誤魔化せそう(´ω`)」と思っていたアホ二匹がビクッと肩を震わせた。
これまでの意外なフランクさとはうって変わり、その身から静かだが激しい怒気を発する破壊神の迫力満点な冷酷さに、そんな浅はかな考えが砂上の楼閣であったと悟りタマヒュンするアホ共であったが、それは最早時既に時間切れである。
「うぇええ!? あ~、そのぅ、えへへ。打ち切り漫画みたく『さぁ、かかって来るがよい!』「行くわよ! はぁあああ!」—―――希望溢れる未来を信じて! ご愛読ありがとうございました! ってノリで終わったりしませんか?」ビクビク
『フフ、確かに打ち切りではあるが、「きゃあぁあ~~~~><」『ファファファ、これでこの世界は終わりだ!』 という部分までやって、――――絶望に抗う創世の|伝説《サーガ》が今幕を開く! ご愛読ありがとうございました! ワクロビア先生による次回作、月刊コラウンにて、新章開幕! っていう感じで移籍する流れの終わり方であるから、安心して消滅せよ』
「うはwwww担当編集、慈悲深杉内ッwwww」
「ピシャシャwwww加筆分を編集するんが邪魔くさいだけでしゅねwwww」
仮にそこで逃れたとて、後に発刊された単行本の巻末にてダイジェスト版みたいな雑さで始末されるのは明白である。
予防接種と同じで、ここらで一気に葬って貰った方が絶対に楽である。
そんな、唐突なピンチの到来にキモい動きで身もだえる|女神《ビッチ》を他所に、摩擦熱で火を起こす勢いで揉み手をしながら、精一杯の助命アッピルをする|天使《メスガキ》が上目遣いで尋ねる。
「当然メガちゃんは貴方しゃまに気に入られたから見逃してもらえましゅよね!?」
『駄目だ』キッパリ
「でしゅよね!」(´Д`)
当然そんな訳無い。この二匹が処されるのは最早決定事項である。
今この場に破壊神の妻である神妃パールバティが居たならば、「そうよ、駄目よ!」と被せずにはいられない程の当然さである。
『確かに、うぬの知啓は中々のものではあるが、惜しいかと尋ねられれば首を捻る程度の事であるしな』ウーン‥‥カナシイケドコレゲンジツナノヨネ
「ピシャアwwww辛辣ゥwwww」(´;ω;`)ウゥゥ
「うはwwwwざまぁwwww雑魚乙~wwww」ゲラゲラ
憑りつく島が無いとは正にこの事。フフ、話を聞いてくれませんw
悉く退路を断たれたアホ共は、遂に最悪の行動にうって出た!
「うぬぅ~! かくなる上は! この場にいと尊き破壊神がおわす筈など有り得ません! 偽物に違い無いですわ! わたくしが成敗して差し上げます! という事で、逝けッ、メガスキエル! アールエッ・・・・シヴァを倒しなさいッ!」クワッ
何処かの御隠居に印籠を突きつけられた時の悪党みたいな反応をする|女神《ビッチ》が、太陽の子に処刑宣告された駄目な幹部の様に|天使《メスガキ》をけしかける。
「ピッシャア!? それどっちもチートでしゅ! 倒せる訳ぁねーでしゅよ! アンタが戦えでしゅ! この駄女神! ボ〇ガン! 腐れ|〇〇〇《ピーッ》!」
「ええい、黙れ黙れ! 誰がマリ〇ロンよ!(ガシッ 良いから逝きなさいッ! はあぁああ! 絶品・女神名器扇情弾ッ!(消費ガッツ:69)フンッ!」ブォン!!
「ピッシャアァアァアァアァ~~~~~~!!」ギュウウン!!
喚き散らす|天使《メスガキ》の襟首を「ガシッ」と掴み、破壊神へ向かって、渾身の力を込めて投擲する|女神《ビッチ》!
その剛腕から見事なトルネードで放たれた|天使《メスガキ》は、全力怪童怪物球威ハイスピンジャイロ剛速球となって破壊神へ迫る!(175km/h)
あーん、メガ様が氏んだ!(´;ω;`)ウッ…
「ピシャア! こうなったら一か八かでしゅ!(ゴソゴソ コイツで串刺しにして殺るでしゅ!(ドゥルン へっへっへっ・・・・氏なば諸共ォ!」ギュイイン!!
最早笑うしかない|天使《メスガキ》は、いよいよ腹を括ると、パンツに手を突っ込み、自らの愛槍である「炎穿・パツカーパ」をドゥルン! と取り出して構えた。
装弾筒付天使安定徹甲弾となった|天使《メスガキ》は、今まさに一筋の流れ星と化す!
その姿は、邪悪な笑みを宇宙に晒して背中で泣き喚く、|天使《メスガキ》の美学ッ!
だが、折角何か良い感じに体の何処かに当たってくれと突撃したにもかかわらず、その槍♂は破壊神に届く事はなく、「コィン♪」という軽快な効果音と共にアッサリと弾き返された。
「ピ!? ピッシャアアア~~~~~~!! ><」カガァッ!
あーっと! メガスキエル君、吹っ飛ばされたぁ~!?
真正面からぶつかったのに、何故か垂直に仰け反りながらぶっ飛ぶ|天使《メスガキ》。
そのまま受け身も取らず「ドシャッ!」と頭から汚部屋に|GEKITOTZ《激突》した後床に突き刺さり、パンツ剥き出しのSUKEKIYO状態となった。
更に、遅れて上空から落ちて来た槍♂が狙いすましたかの様にプスッと|天使《メスガキ》のケツに突き刺さった。
「ピシャアン!?」Σ(´Д`)ビクッ♡
情けない悲鳴をあげる|天使《メスガキ》。
慌ててパンツから引き抜いたせいで穂先カバーが憑いたままだったので掘られただけで済み、血まみれになるような事態は免れたようだ。命冥加なやっこである。
「wwwwちょ、アンタ何やってんのよ!? 受け身位取りなさいよwwww っていうか、自分の槍♂に掘られんなしwwww もう、しょうがないわねぇ!(ズボズボォッ!」
「ピ、ピシャアン!?」Σ(´Д`)ビクッ♡
色々突き刺さった|天使《メスガキ》をズボズボォッ!と解き放ってやる|女神《ビッチ》。
この二匹は付き合いが長く、なんやかんやで仲が良い。
「しかし・・・・クッ、渾身の力を込めて放ったわたくしの奥義が、通じる処かアッサリ弾き返されるとは・・・・。こ、この神はまさに神だとでもいうの!?」
『(動揺のあまり言葉が怪しくなってるなwwww 神だから神に決まってるだろうwwww) 破壊神だからな。さて、己の程度を思い知った所で、いよいよお待ちかねの止めを刺してくれよう。その身を微に砕いて「|真なる大宇宙《ユニバース・オリジン》」にばら撒いてくれるわ! 去ねいッ!』ズゴゴゴ・・・・
いい加減邪魔くさくなって来た破壊神から、途轍もなく強大な神力が膨れ上がる!
そのパワーは、いい歳してミニスカで頑張ってる北欧神話の第二級神の女神が「浄化してあげるわッ!」と放つ一撃を、数字にするのも馬鹿らしくなる程に倍化させた規模のものであった。
あんなものを喰らっては、破壊神の言う通りに、その身は実際粉々になって暗黒空間に漂う羽目になるだろう。
「くっ!? マズイッ! ここは一先ず身を躱さなければッ!」(´;ω;`)
凄まじいまでの威圧感にマジブルッた|女神《ビッチ》は、|天使《メスガキ》の襟首をつかむと、一切の迷い無く背を向け脱兎の如く駆けだした。
『ファファファ・・・・何処へ行こうと言うのかねw』
「開いてぇ~!>< うう、兎に角シヴァ神のパワーが及ばない所まで逃げなきゃ! 億か兆・・・・いえ、京なんてショボい距離じゃ駄目ッ! 少なくとも那由多の位じゃないとヤバ杉内よッ!」
「ピ!? ピシャア~~~~!(´;ω;`) ガンバッテ! ワクロビア様ガンバッテ逃げて! 超逃げてでしゅぅ~~~~! ><」
小柄とは言え、|天使《メスガキ》を抱えたままとは思えぬ程のスピードを出し、見事なフォームで逃亡する|女神《ビッチ》。
その速さは光の速度をも超え、一心不乱にピリオドの向こう側へと疾駆する!
死ぬ気でやってみれば大体何でも出来るのは、人も神も変わらないのである。
「随分遠くへ逃げたわねぇ! これだけ離れたら十分でしょっ! 多分!」
「ピシャシャ! 多分っていうなし!」(*´Д`)
流石は腐れていても女神。かなりの距離を一瞬で駆け抜けた。
これで一安心と、調子に乗るアホ二匹であったが・・・・。
「うっ!? これは!?」
「ピ、ピシャア!?」
「シヴァ神の掌の上ですって!? こ、これは一体なんですの!?」
なんとアホ二匹が居るのは破壊神が広げる掌の上であった。
絶望的な演出を見せつけられて狼狽えるアホ共を見下ろすシヴァ神の目は
「悲しいけど、これからアンタはお肉になっちゃう運命なのよね」
という、養豚場の豚さんを見るような、悲しみと憐れみに満ちたものであった。
『フッ、言った筈だ、うぬらの実力等その程度のものだと。所詮はこの私の掌の上でワチャワチャやってるヤカーと同じよ。うぬは頑張って事象の地平線をも越えたつもりであったろうが、実際逃れたのは御覧の通りほんの数歩に過ぎぬという事だ!』
「ちょ、ヤカーって何ですの!?」
『スリランカの悪霊の事だ。インドではヤクシャ、仏教では夜叉とも言うな』
「あざっす!」
「ピシャア! これ違う|神《ひと》の得意技でしゅよね!?」
『同じインドではないかwwwwこの際カタい事は申すな。一度やってみたかったのだよ、フフフwwww言わせるでない、恥ずかしいではないかw』テレテレ
意外とお茶目な破壊神。
実際仏陀もヴィシュヌ神のアバタールと言われているので、まぁ間違いではない。
いよいよ進退窮まった|女神《ビッチ》が、電マなみに震えながら思わず叫ぶ。
「あ、あうう! おま、ンンッ! 貴方様は、一体何であらせられますか!?」
「ピシャシャwwww ヘタれおったわwwww」
「チッ、うっせーなwwww ビビるに決まってんでしょ!?」
『フッ、私か? 私は・・・・』
|女神《ビッチ》のヘタれた質問に、何処からともなく聞こえてくる「テレー♪テレー♪テレー♪テレー♪‥‥テーレテッテテレテーレッテ♪」という、処刑用BGMと共に答える破壊神。
『転移させられて来た通りすがりの破壊神だ。別に覚えておかなくてもいいぞ』
「ピシャシャw 確かにその通りでしゅねw」
「根に持ってらっしゃるぅ!」(´;ω;`)ウゥゥ
だったらこのまま通りすがってくれればいいのになーと無駄な期待を考えた|女神《ビッチ》が、尚も見苦しく命乞いをする。
「おのれディケイ・・・・シヴァ神! だなんて大それた事は言いません! ほんの出来心だったんですっ! 許してっ! ねっ!?」ユラァ・・・・
「ピシャシャwwww必死杉内乙wwww」ゲラゲラ
ご丁寧に横結いにしてハムみたいに縛った髪型に変えて媚を売る|女神《ビッチ》。
『すまんな、私は阿武隈嫁だ。許すかどうかは私の魂魄に直接聞いてみればよかろう。うぬは一応審判を司る|女神《ビッチ》なのであろう?』
そうなのである。
恐るべき事に、この|女神《ビッチ》は人々の死後、その善悪を見定めた上で裁決を下す審判の神だったのである。
彼女から質問された者は、何人も真実以外を語る事は出来ないとされている。
その力は意外と強力で、(サボって大分衰えてるとはいえ)いかなシヴァ神と言えども虚偽を謀る事は出来ない。
もっとも、力に差があり過ぎて、せいぜいyes/noしか分からないのだが・・・・。
「はっ!? そういえばそうでしたわ! |審判眼《ジャッジメントアイズ》、|起動《アクティベーション》!!」カガッ
「ピシャシャw 忘れんなしw」ゲラゲラ
「ちっ、うっせーなwwww シヴァ神よ! 貴方はわたくしをどうなさるおつもりなのですか!? 以下の選択肢からお選び下さい!」サッ
気を利かした|天使《メスガキ》が素早くパンツから取り出したテロップには以下の選択肢が書いてあった。
1:改心してくれ、頼む!
2:そう、関係無いね
3:頃してでも懲らしめる
「1ですよねっ!? ですよねっ、ねっ!?」ユララァ・・・・
『(ナヒーン! ナヒーン! ナヒーン!)』
「・・・・!? あのっ! ナヒーンってどういう事ですか?」
『ヒンディー語で「いいえ」だ。サンスクリット語なら「ナ」とか「ナイ」だな』
「あざっす!」
「ピシャシャ、意外ッ! なら2なんでしゅか!?」クワッ
『(ナヒーン! ナヒーン! ナヒーン!)』
「でしゅよね!」(*´Д`)ナットク
「う、うう! じゃあ3ですかぁ!?」
『(ジーハーン! ジーハーン! ジーハーン!)』
「ピシャシャ・・・・! これはもう聞かんでも分かりましゅw」
「あひぃ!? もしかして粉々ですかぁ~!?」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
『(ジーハーン! ジーハーン! ジーハーン!)』
わざわざ答えるまでもない質問にも律儀に答えてやる破壊神。(優しい)
とはいえ、この二匹を放置しておくと延々と笑いを生み出す事実に、本当に嫌気がさして来たので、今度こそ粉々にする事にした。
『フッ、己の未来などとっくに砕け散っておる事にようやっと気づいた所で、改めて止めを刺してくれよう! だが、ここまで笑いを提供し続けたうぬらには褒美として苦しまずに消滅させてやる。さあ、この|第三の目《3×3 EYES》が放つ光を冥土の土産代わりに、大宇宙に滅せい、ワクロビア!(とオトモのメガスキエル)!』
「ひ、ひぃい! シ、シヴァ神の額にある目が開いてゆく!?」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
「ピシャアァ~ン!」(´;Д;`)メソメソ
シヴァ神の|第三の目《3×3 EYES》はあらゆるものを|破壊《ディケイド》する。
そこから放たれる光は何者にも防げず、また、完全に開眼したならば、世界は必ず滅び去ると言われている。
そんな恐るべき眼が、今まさに|女神《ビッチ》と|天使《メスガキ》を滅さんと、ゆっくりと開いて行き・・・・
シュッと閉じた。
肩透かしを喰らって、ガクッとよろめく二匹。
突如攻撃を中止した破壊神は頭をかきながら少し照れくさそうにしているが、一体何があったというのであろうか。
「・・・・うへひ!? あ、あれぇ? ナンデ?」( ^ω^)?キョトン
『いや、すまぬ。私とした事が少しばかり気が急いておったわw 間違えちゃったw わりわりw |第三の目《3×3 EYES》を開眼してしまうと、ここ底辺次元はおろか、あらゆる世界が|破壊《ディケイド》されてしまうのでな。うぬらは兎も角、真面目にやっとる者まで巻き添えにするのは流石にあんまりだからな」テレテレ
「ピシャシャ! 優しいw 間違いは誰にだってありましゅよ! この|女神《ビッチ》なんか、存在自体が間違いでしゅ!」m9(^Д^)プギャーw
「チッ、うるせーなwwww 余計なお世話よ!」プンスコ
『フォロートンクスwwwwそこのお前wwww ンン! おほん! ・・・・うぬらにはこれで十分だ! このシヴァの小技!(弱パンチ) フォロバ代わりに受け取れぃ!』
「攻撃そのものはするんですねぇ!? ひーん!」(´;Д;`)メソメソ
慌てて|第三の目《3×3 EYES》を引っ込めた破壊神は、代わりにあらゆる敵を必ずブチ抜く魔槍・トリシューラを天高く掲げた。
『去ねい、ヤカー共! マハ・ハリ・ルドラ! ※偉大なる救済の嵐の意』カガッ
要するにこの技は「穢れ無き威光」である。破魔属性が弱点相性(300%)の二匹にとっては、まさに致命的な致命傷となる、破壊力ばつ牛ンの一撃である。
穂先から眩いばかりの光が鎧袖一触よ心配ないわとばかりにカガッと放たれる!
「「ほぎゃあぁああ~~〜~~ぁんあん♡」」v(゚∀。)vアヘェ WeakPoint!
身体の大半を邪念と欲望で構成されているアホ二匹は凄まじい浄化の力を浴びた快感によって、およそおなごがしてはいけない表情となり、ダブルピースしながら、あらゆる次元からアヘり去った。
そうして一仕事終えた後、破壊神がうっかり|第三の目《3×3 EYES》を解き放ってしまいそうになった失敗を思い出して照れくさそうに頭をかいていると、その眼前にスーッと光が集まり、美しいルビーの様な、拳大の宝石が顕現した。
これこそが宇宙卵の元となる、「生命の宝珠」。
|ワクロビア《腐れビッチ》が消滅したので、本来の姿に戻り、この場に現れたのである。
宝珠はしばらくその場に留まっていたが、やがてひとりでに動きだすと、シヴァ神の手中に「プリッ♪」という珍妙な効果音と共に収まった。(movie end)
この宝珠は何故か触れるとこのような気の抜ける珍妙な音が鳴る。
どうしてそうなるのか、あらゆる神々が解き明かそうとむきになって研究を続けているが、未だ判明していない宇宙の謎である。
何はともあれ、宣言通りアホ共を跡形も無く粉々に葬り去った破壊神。
悪は潰え、破壊神の周囲には、ただ宇宙が広がるのみである。
周囲を見渡し、コラウン聖界のみが消滅している事を指差し確認した破壊神がヨシ! としていると、アホ二匹がアヘり去った場所に、ほんの僅かな大きさだが、強く瞬く光の粒子がふたつ、漂っているのをみつけた。
それには流石の破壊神も瞠目した。
この光の粒子は、あのアホ共二匹の魂の欠片である。
なんと、破壊神の技を受けて尚、消滅を免れた部分があったのだ。
善なる部分には浄化の光も無効。即ちこれは、アホ二匹が完全なる邪悪ではなかった事を示す。
『ほう! これは驚いた。我が浄化の力を耐えるとは。ただのヤカーだと思っていたが、きちんと功徳を積んでおった事もあったようだな。こうなれば流石に消えるに任せるのは忍びぬ。どれ、少しばかり手助けをしてやるとするか』
そういって破壊神が持っていたダルマ(太鼓の形をした法具の事だ)を掲げると、トリシューラから発せられたのとは別の優しい光が溢れ出る。
その光は周囲を漂い、やがて二つの粒子と混ざり合ったとき。
「ポン☆」という軽快な音と共に、二粒のミジンコに姿を変えた。
「ミ、ミジ? ミジー!」ピッピッ
「ミジャ? ミ! ミジャーッジャッジャッジャwwww」ゲラゲラ
「ミ、ミジジーッジ! ミジミジミジ!」プンスコ
何やら言い争いをするミジンコ。ペチペチ喧嘩を始めよった。
そんなミジンコに苦笑しつつ、生暖かい目で語りかける破壊神。
『ワクロビア(とついでにメガスキエル)よ。うぬには真面目に取り組んでいた時期があったようだな。我が威光に耐えた褒美として助命してやることにした。だが、残っていた力ではそれが限界だ。ミジンコからやり直すがいい。・・・・己が積んだ功徳は本物。過去の自分に感謝するんだな。』
「ミー・・・・ミジ!」(`・ω・´)ゞビシッ
「ミジャ!」(`・ω・´)ゞビシッ
畏まって敬礼したミジンコ二粒は、ウザい位の勢いで嬉しそうにピッピピッピ破壊神の周りを飛び回りよる。
その様は有体にいってとってもウザかった。
腐れ黒ずみ|女神《ビッチ》であるワクロビアにもまだ駆け出しの頃があった。
誕生したばかりの、ピンク色した|処女《おぼこ》神であった時分は、同じく生まれたメガスキエルと二人三脚で、かなり真面目に世界の運営を頑張っていたのだ。
(その時代に建立されたワクロビアを象った神像は、メガネをかけて三つ編みにして、野暮ったいながら慈愛に満ちた表情をした、素朴な意匠の物が多い)
ただ、クソ真面目過ぎて、何時の頃からか周囲のアホ共のマンチTIPSまで吸収してしまい、邪念に交わってドロドロマックロになってしまったのである。
コラウン聖界がギリギリの所で踏みとどまり、人間たちが魔物を前にしてくっころしなかったのも、|処女《おぼこ》神の時に構築した|世界の基礎《インフラ》と、その際に得た信仰がきちんとした物であったからに他ならない。
現に、消滅する直前においても、傑物値を持つ聖人聖者が僅かながらにでも存在して、人々を率いて戦っていたのだ。
それこそが、|処女《おぼこ》神を崇める敬虔な信者達の末裔であり、浄化の光を耐えきった力の源である。
破壊神が纏わりつくミジンコに苦笑し、一息ついていると、ひと際大きく輝く銀河から、「お~い!」と呼ぶ声が聞こえてきた。
その方を見やると、二柱の神々が手を振りながら此方へ近づいてくるのが見えた。
ヴィシュヌ神と、その妻の神妃・ラクシュミである。
「お疲れ様だシヴァよ。相変わらず見事な手並みであるな! まぁずっと見てたから全部知ってるけどなw」
『ヴィシュヌか。フッ、こんなもの、|苦行《カトゥー》の足しにもならんな』
「ウフフ、謙遜も過ぎれば慇懃無礼と言う物ですよ。・・・・さて、早速ですが宝珠を預かりましょう」
『ウム、これだ。よろしく頼む』スッ・・・・
この二柱は別に破壊神をねぎらいにこの場へやって来た訳ではない。
「生命の宝珠」を受け取る為である。
破壊と再生を司るシヴァとは対照的に、ヴィシュヌ(とそれを補佐するラクシュミ)は創造、調和と維持を司っている。
その役割には、宇宙卵に戻った宝珠を保管・管理する役目が含まれているのだ。
宇宙卵は、いわば可能性の塊、新たなる神の源である。
善なるもの達が命を育めば、神をも従える「大いなる存在」に、より一層近づいた超神に昇華する可能性がある反面、悪意あるものの手に渡れば、それこそ次元を超えて穢れをふり撒く絶対悪が生まれかねない。
|転移《拉致》により自らの力を増すだけが目的の、ショボい欲望を持ったシャバゾウ連中程度なら放って置いても勝手に|熱的死《蒸発》してしまうが、何かのはずみで力を憑け、いよいよ宇宙すら憎むようになれば、最早取り返しがつかない事になる。
その時こそ、破壊神の|第三の目《3×3 EYES》が完全に開眼する時である。
そうならない為にも、フリーになった宝珠は特に認められた神々の手により厳重に管理され、託すに値する神が現れるその時まで何人の手にも触れぬよう保管される。
その保管場所の一つである「ソーコ・ア・ターナ」は、ヴィシュヌとラクシュミ以外は近づく事すら出来ない神域なのだ。
ちなみに、三千世界の神々は、三千世界の宇宙卵から元々神として生まれ出た存在、自然神であるので、宝珠に触れても新たなる宇宙を開くことは出来ない。
「大いなる存在」から管理保管を任されているのもその為である。
その資格があるのは、人の身から神に昇華した者のみ。
三千世界にとっても、英傑物は次代を担う大事な存在なのだ。
破壊神から宝珠を「プリッ♪」と受け取った慈母神は、相変わらずの珍妙な音に苦笑しつつ、両手で優しく包み込んで神力を注ぎ込んだ。
すると、宝珠から幾多の煌めきが溢れ出て、コラウン聖界が崩壊した時に開いた空白を埋め尽くし、辺り一面は天の川の様な美しい星の海となった。
これで、この宝珠は完全に初期化されて「世界の器」に戻り、次代を担うものが触れない限りは被害を及ぼす事が無くなった。
「フム・・・・シヴァの威光で意志を持つものの殆どが穢れごと吹き飛んでしまっていますが、|生命力《ユニバース》自体は中々のものですね。道を踏み外さず、真面目にして居れば更なる次元昇華も狙えたのではないでしょうか?」(´-ω-`)ザンネン
「ミジッ♪ ミジッ♪」ドヤァ・・・
|女神《ビッチ》とて、一応この底辺次元界隈ではトップクラスの実力者である。
根は悪くないが、周囲の環境がよろしくなかったのである。
貴方の周りにも、一人で居る時は真面目なのに、アホなツレとつるんでる時に限ってしょうもなくイキり散らしてる残念なやっこが一人位は居るだろう。
「ウーン、確かに中々の|生命力《ユニバース》だが・・・・このまま三千世界に連れ帰って大丈夫だろうか?」
『ン・・・・十中八九、プネウマの流れに飲み込まれ、粉々に砕け散るであろうな』
「ミ、ミジィ!?」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
三千世界は、エネルギーの流出を抑えている分、内部で渦巻く力は途轍もない。
一つ辺りの傑物値が0.00001にも満たない魂の欠片など、一瞬で飲み込まれてしまうだろう。
「ではあなた、アレをやればよろしいのでは?」
「そうか! 任せたまえ!」(`・ω・´)キリッ
ラクシュミに促され何かを思い出したヴィシュヌは、早速手に持っているスダルサナ(輪投げの輪っかみたいな武器の事だぞ!)をクルクル回し始めた。
これは何も別に遊んでいる訳ではない。一応こういう術である。
スダルサナの回転に合わせ、周囲を漂っていた光が渦を巻いて融合を始めた!
そして回転が扇風機の羽みたいに目で追えない程の速さになった時、光の粒子がまとまり、12個の大きな光の玉となった。
オオー、ナンダナンダ
カラダカラチカラガアフレテクルヨウダ
ワタシタチノタマシイノキラメキガイママデトマルデチガウワ!
オオ、コレガオレタチノニューソウル!
オレハアンタヲオウエンスルゾ!
大勢の人々の命を背負った高潔なる魂たちが、次々に喜びの声を上げる。
『ほう、僅かに残った意志にプネウマの欠片を与えたのか。考えたな』
「うむ! 連環の術を応用した! 本来なら無理矢理引き裂かれでもせん限り魂をまとめる等あり得んが、殆どが邪念ごと吹き飛んでしまってエネルギーとなっていたのでな。それならいっそと、意志を保てた無垢なる魂に託してみたのだよ!」
「ミジ! ミジミジ♪」ピンピン
この12個の光球は、|処女《おぼこ》神を崇めていたものの末裔で、消滅する寸前の世界では「十二神将」と呼ばれていた聖人聖者たちである。
荒廃する世界にあっても尚清廉潔白さを失わなかった、本物の英傑物なのだ。
大勢の命を託すのにこれ以上相応しい者達は他に居るまい。
『ヨシ! これならばプネウマの流れに飲み込まれる事も無く、人としての生を全うできるだろう。それどころか、一角の人物になっても不思議ではないな!』
ヨセヨテレチマウゼ!
オレタチナンテマダマダサ
ワタシタチハモットショウジンセネバナリマセン
ミンナガンバッテシュギョウシヨウゼ!
オレハアンタヲヒョウカスルゾ! ホシミッツダ!
やはり破壊神の威光を耐えきった魂は実に謙虚で格が違った。
そのストイックさで歴史に残る活躍を見せてくれるだろう。
「さて、ではワタシはこの者達を連れて一足先に三千世界へと戻らせてもらいます。・・・・さぁ、無垢なる魂たちよ。ワタシがあなた達を新たなる世界へと導いて進ぜましょう」
ストイックさでは負けていない慈母神が早々に立ち去ろうとするのを、破壊神が慌てて呼び止めた。
『待って欲しいラクシュミよ。このミジンコ共も一緒に連れて行ってやってはくれまいか? 心を入れ替えてやり直したいそうだ』
「ミジッ! ミジー!」ピンピン
「ミジャッ! ミッジャー!」ピンピン
「おや、この者達は。・・・・ふむ、見た目は小粒でも、中々に強靭かつしぶとい|生命力《ユニバース》を感じますね。これならプネウマの流れに飲み込まれることもありますまい。良いでしょう、貴女達も憑いておいでなさい」(´ω`)
『フッ、良かったなミジンコ共。ではうぬらにもう一度機会を与えよう。新たなる世界で精進いたせ!』
「ミジッ!」(`・ω・´)ゞビシッ
「ミジャッ!」(`・ω・´)ゞビシッ
仲間になりたそうに此方を見ていたミジンコ共は、嬉しそうに魂たちがワチャワチャやっとる一団へと飛び込んだ!
ミジー!
オー、ナンダナンダ?チッコイヤツラガキタゾ
ウハハ、カワイラシイミジンコダ
アナタタチモイッショニアタラシイセカイヘタビタチマショウ!
オレタチトトモニショウジンシヨウゼ!
オマエラニハレビューヲカイテヤルゾ! チッコクテカワイイミジンコデス・・・・
ミジャジャwwww
「高潔なる魂(と何かついてきたミジンコ)達よ。ワタシに憑いてきなさい。決してはぐれてはなりませんよ。・・・・あなた、ワタシは先に帰りますが、余り油を売っていてはなりませぬよ。ご公務はまだまだ沢山残っておりますれば」ジットリ
「ワ、ワカタヨ・・・・。嫌だな、すぐ戻りますよ! ハハハ・・・・」ビクッ♡
「どうだか。ではこれにて失礼します」ヤレヤレ
完全に信用されずにジト目を送られ、首をすくめるヴィシュヌを放置し、軽やかに舞いながら三千世界へと帰路につくラクシュミ。
その後ろを行く十二個と二粒の魂が、慈愛溢れる女神と生命への賛歌を高らかに歌いながら七色に輝く光を放ち、宇宙という黒いキャンバスに煌めく虹の橋を描く。
光の一団の終始和やかな様子は見ていて大変微笑ましく、それを見送る二柱の神にも思わず笑みがこぼれた。
『あの様な魂らを救えたのは拾い物であったな。ミジンコ共がこの私を招き挿れたのも、案外「大いなる意志」の掌の上の事なのかもしれぬな・・・・』
「さてな。神を名乗った所で、所詮我らも巨大なシステムのごく一部に過ぎん。やれるだけの事をやるだけさ・・・・。まぁそれはさておきだ。シヴァよ、朗報だぞ!」
はて、アホ共の野望を挫いた以外に何か吉報等あっただろうかと首を捻る破壊神。
まぁ話を聞いてみれば分かるかと、|女神《ビッチ》達が汚部屋に広げて全く手つかずだったビールと焼き鳥を回収し、ヴィシュヌを晩酌に誘った。
『朗報・・・・? 何の事か分からんが、まぁ一杯どうだ? ひっかけながら話をしようじゃないか』
「おおっ!? これは有難い! 頂くとするか!」(´Д`)
大宇宙のど真ん中に陣取った二柱の偉大な神は、悪魔的に冷えたビールのプルトップを開くと、一気に飲み干した!
その様子は、ベースボールリーグの古参チーム同士がぶつかる伝統の一戦カードにて、「白い方が勝つわw」という宣言通りに縦縞の方が勝利した時のオッサンが行きつけの居酒屋でする仕草と全く変わらなかった。
『フウ、キンッキンに冷えておるな! 一仕事終えた後は猶更染み入る!』
「ああ!まさにラーヴァナ的だな! っと、そうそう、朗報というのはだな、出たんだシヴァ、ついに新記録だ! 19.57ですよ、19.57!」(´Д`)ヒャッハー!
『ンン・・・・? ああ、アレか! ほう! 20秒切ったのは大幅更新だな! あのミジンコ共のインパクトが余りにも破壊力ばつ牛ンであった為、すっかり失念しておったわ!』テレテレ
「うははwwww まぁアレはな! 見ていて腹が裂けるかと思ったわ! お笑い的にはあの者共は手痛い損失であるかもな! しかしこれで、偉大なる先達である秘神の持つ記録をお主が塗り替えた訳だ! どうだ、朗報であろう!?」
興奮気味に話すヴィシュヌ。
記録と言うのは、”アホの世界に転移して下界に降り立ってから、アホを討ち取って生命の宝珠を手にするまでの時間”の事である。
すでにお隠れになった神、鬼神マクシムシスが20.38秒という驚異的な記録を叩きだして以来数万年、誰一柱としてそれを越える事が出来なかったのだ。
『何やら実感がわかんが、確かにそれは朗報であるな。転移された座標から一歩も動かずに世界を崩壊させると神託の間に戻れる事を発見したのが決め手だろうな』
「アーサナの手順を詰めた事で覚醒の時間を短縮したのも大きいであろう!」
『フッ、確かにな。それだけに、あのミジンコ共に付き合って話をしていた時間が殊更に惜しくなってきたな・・・・』
「とはいっても、このやり方だと神託の間に戻ってから神力のクールタイムが明けるまでの時間がどうしても固定フレームとなってしまうし、下界から直接アホを討ち取る一撃を放つ手順にかける時間を比較すれば、十分回収できたと思うがな!」
『確かに悩ましいチャート分岐だな・・・・。ミジンコ共との会話時間と、下界で|環神《へんしん》して一撃を放つまでの時間はほぼ同じ。どちらが正解なのか比較検証を行う必要があるだろうな・・・・』
何やらコアな話で盛り上がる二柱の神。
残念ながら聞いていてもサッパリ理解が出来そうにないが、酒が進んだ事で、難解な内容はいよいよ危険な領域へと加速する!
「チャートというと・・・・最近、田須亜衆の神々が編み出したメモリブレイク法やサブフレームリセット術がかなり実用のレベルに到達しているようだぞ!」
『ほう・・・・どちらもワールド・ベース・プログラムであるunivaxのシステムに直接干渉するやり方だな・・・・。だがアレは無限収納のスキルが必須で、アバタールの能力が一時的に簒奪されてしまうリスクがあるから万人向けではあるまい』
「そこは田須亜衆が誇る狂神達よ! ひたすら楽を信条とする|御耶津社命《おやつやしろのみこと》がデバック・ルームへ侵入する手順を発見したかと思えば、世界の破壊者と異名を持つ|比呂彦奈《ひろのひこな》が任意コードを実行するデータを捏造し、一瞬で世界が初期化する様は見ていて痛快であったぞ!」
『どちらも無限収納へ物品を出し入れする時のデータ化と物質化の狭間を狙って有り得ない情報を作り出す方法だが・・・・かの神々にはほんの瞬きよりも短い、刹那の時間が見えておるのであろうな・・・・いくら武力があったとて、アレは真似できそうにない』
「うははwwwwちがいないwwww だからこそ狂っておるのだろう! アレはもう別レギュレーションだ! 我らは正攻法で攻めればよいではないか!」
田須亜衆とは、室町時代以前に滅んだとされる、古の部族の事である。
かの者達は遥か大和朝廷の時代から奈良明日香の山中に隠れ住み、当時から最先端とされる学問を集約、分析していた。
その知見は、たとえ異端とされるものであっても等しく吸収され、時の権力者から大いに重用されつつも、疎まれていたようだ。
そんな彼らが独自に祀っていた土着の神々が、|御耶津社命《おやつやしろのみこと》や|比呂彦奈《ひろのひこな》達である。
田須亜衆の滅亡と共にお隠れになったのだが、そこは異端学問の神々。
その異常な知啓は到底抑えきれるものではなく、とうとうこうして神の世界の裏舞台にまで噴出し、アホ共がオモチャにされているという事である。
その常神には計り知れぬ方法を行使する様は、まさに狂った神と称されてもやむを得ないだろう・・・・。
いよいよ酒とつまみも尽きた所で、宴はたけなわとなった。
ほろ酔い気分となったヴィシュヌが、シヴァに〆を促す。
「さて、シヴァよ。晩酌も終わりになった所で、最後のアレを頼む!」
『フッ、よかろう。やはりアレが無いと締まらんからな。では、せーの!』
『「これが一番早いと思います!」』ワハハ! キマッタナwwww
その後ヴィシュヌは、懐にてブルッていたダルマ型のスマホを見て、ただでさえ青い顔が更に青ざめたかと思うと、シヴァへの別れの挨拶もそこそこに慌てて三千世界へと戻っていった。
大方、細君のお怒りが下ったのであろう。
破壊神は、酔いを抜く為に暫くの間瞑想をしていたのだが、|女神《ビッチ》の汚部屋から漂ってきた、隠す気がないスケスケの黒いTバックがペチッと顔に当たり、酸ぃ~匂いで集中をぶった切られてしまった。
すっかり酔いが醒めてしまった破壊神は、その余りの不愉快さと怒りにまかせ、Tバックを周囲のゴミ諸共粉々に消滅させて星間物質へと変えると、愛車である RGV-250Γに跨り、颯爽と三千世界へと戻っていった。
・
・
・
かくして、破壊神の活躍により人々の|転移《拉致》を目論んだ悪は滅び去った。
だが、悪事を目論む者達はまだ何処かに潜んでいる。
かの者達を全て倒さない限り、悪は滅びない。
破壊神の戦いは続く・・・・最後の悪を倒し、平和になるまでは。
その時まで・・・・戦え! 志波猛風!
負けるな! 破壊神・シヴァよ!(cv:政宗一成)
終わり
破壊神 Siva (デレデレデェン♪)
|女神《ビッチ》 ヴィクティーナ☆ワクロビア
|天使《メスガキ》 メガスキエル
書いた人 波乗りとびー
考えた人 波乗りとびー
思いついた人 波乗りとびー (波乗りゾーン)
猛風 As YOU! (よう!)
THE END (ドゥウウウウン♪)
最後に余談であるが、二粒のミジンコ共は心を入れ替えて腐らずに頑張って、次々と存在昇華していった。
そうやって懸命に|生命力《ユニバース》を燃やし続けた結果。
遂には、西暦2320年にワクロビア、西暦2322年にはメガスキエルが、それぞれ|脇櫓美愛《わくろみあ》、|瞑賀好瑛琉《めがよしえる》という名の人間として女神&天使転生を果たしたのだ。
彼女らは幼少のみぎりにて出会って即意気投合。
その持てるお笑いの才能を開花させ、阿吽の呼吸で漫談を繰り広げる女芸人としてめきめきと頭角を現した。
やがて西暦2345年。
彼女らはお笑いコンビ・モノクロあわびを結成するや、身体を張ったチャレンジをしたかと思えば、漫才で話術を披露したり、或いはコントを数多く演ずる等。
その多彩な芸による引き出しの広さでもって瞬く間にお茶の間を席巻。
数あるバラエティ・チャンネルを総ナメにする大活躍をするのであった!
今度こそおしり
0♤0 0♢0 :♡: 0♧0
良かったら、連載してるやっこも読んでみてね!
SFもたまには面白いよ! 読んで! ねっ!?(ユラァ・・・・)
おっさんスペースライダーの宇宙紀行(サブタイトルくそ長いから略w)
コメント